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Apple Special Eventで紹介されなかったiPhone 11の新機能がある。それはUltra Widebandチップの搭載だ。
iPhone 11(および11 Proと11 Pro Max)はUWB(Ultra Wideband)という超広帯域通信に対応する。UWBは低消費電力ながら到達距離が100から200メートルと長く、誤差数10センチという正確な屋内測位を可能とする技術だ。レンジはBluetoothの限界である数十メートルをはるかに超える。この技術を用いると、他のデバイスとの位置関係を正確に把握することができる。Appleは「chip for spatial awareness」すなわち空間認識のためのチップと説明している。

iPhone 11 Proと11 Pro Maxには3つ目となる広角の「眼」が追加されたが、こちらの「眼」のほうがはるかに革新的と言えるだろう。


別のUWBチップ搭載デバイスからの電波が飛んでいる空間であれば、新iPhoneはその相対的な位置を正確に認識できる。これは、屋内での測位ができるということを意味する。

今回、それで思い出した技術がある。位置情報とARを組み合わせた「セカイカメラ」だ。2008年にコンセプトビデオを発表し、2009年には限定的ながらiPhoneでARを実現するアプリを公開した。そのコンセプトビデオでは、屋内にあるショップの棚にある商品の情報をオーバーレイ表示するなど、当時の技術ではできなかったことを見せていたため「ベイパーウェア」と揶揄されもした。UWBにより正確な屋内測位が可能になり、それとARKitのAR機能とが組み合わされれば、10年かけてその目指したものが実現することになる。

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