政府への抗議運動が長期化する香港で15日、民主派の人々が英国総領事館前に多数集結し、旧宗主国の英国政府に対し、香港の自由が低下していく中、中国政府に圧力を掛けて旧植民地の市民を守ってほしいと訴えた。
香港島の英領事館前に集まった人々は、英国旗や英植民地時代の香港旗を振りながら、英国歌「ゴッド・セーブ・ザ・クイーン」や愛国歌「ルール・ブリタニア」を歌った。
参加者らが手にしたプラカードは、高度の自治が認められている香港への締め付けを強める中国政府への対処が不十分だと、英国を非難するものが多い。中には、中国と英国が香港返還で合意した1984年の共同宣言に香港人が全く関与できなかったことから、「中英共同宣言は無効だ」と書かれたものもある。
大学を卒業したばかりだという男性参加者は、「英国が香港の人々を少しも支援してくれないことに失望している」とAFPに語った。
また、参加者らは香港からの移住を望む市民が英国または英連邦加盟国の市民権を取得できるようにしてほしいと訴えた。
香港市民の中には、1997年の香港返還前に交付された「英国海外市民旅券」を保有する人も多い。BNO旅券では英国での労働や永住は認められていないが、デモ参加者の一人は「少なくとも完全な市民権によって、香港の人々を中国政府から守ることができる」とAFPに説明した。
数日前には英議員約130人が、英国と英連邦政府に対し、移住を希望する香港市民のために定住保証政策をとるよう求める共同書簡に署名している。
(出典 matome.naver.jp)