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安倍晋三首相(自民党総裁)は11日に予定する内閣改造・党役員人事で、河野太郎外相(56)を防衛相に起用する方針を固めた。また、世耕弘成経済産業相(56)を交代させ、参院幹事長での起用を調整している。首相に近い世耕氏を参院の要職に就けることで、憲法改正議論を見据えた指導力の発揮や安定的な政権運営を目指す。内閣改造に合わせて横畠裕介内閣法制局長官(67)が退任し、後任として近藤正春次長を昇格させる。複数の政府・与党幹部が明らかにした。

外相を2年務めた河野氏の後任には、茂木敏充経済再生担当相(63)が有力となっている。韓国に対して毅然(きぜん)とした態度を取る河野氏の防衛相への横滑りは、元徴用工問題や輸出規制などを巡り韓国との関係が悪化する中、外相や経産相といった担当閣僚の交代が韓国側への誤ったメッセージと映らないようにする狙いもあるとみられる。


世耕氏は2012年12月の第2次安倍内閣発足時に官房副長官となり、16年8月から経産相を務める。首相の出身派閥、細田派に所属し、首相と個人的に近い。実力者だった吉田博美前参院幹事長が引退したことから、参院自民党には後任として首相側近の世耕氏に期待する声が強くあった。

首相は8日午後、麻生太郎副総理兼財務相(78)と東京都内の私邸で約1時間半、会談した。河野氏や岩屋毅防衛相は麻生派に所属しており、人事や今後の政権運営について協議したとみられる。

これまでに麻生氏、菅義偉官房長官(70)、二階俊博幹事長(80)、岸田文雄政調会長(62)の留任が固まり、政権の骨格を維持する。森山裕国対委員長(74)も留任する見通し。加藤勝信総務会長(63)を閣内で、甘利明選対委員長(70)は党の要職での起用を検討している。公明党の石井啓一国土交通相(61)の後任には、同党の赤羽一嘉衆院経済産業委員長(61)の起用が固まった。

(出典 matome.naver.jp)