このようにソニーは、灼熱の気温下でもジャケットやシャツなど袖のあるものを着なければならないビジネスパーソンに向けて、画期的な商品を開発したのです。この「レオンポケット」を装着したTシャツ型の専用インナーウエアを着こなせば、上にシャツやジャケットを合わせても、背中の上部から冷たさがいきわたって体表面温度を下げることができるというわけです。連続稼働時間はおよそ30分。これは冷やしすぎや温めすぎを防ぐための制限だといいます。この「レオンポケット」を身につけていれば、「100%汗をかくことなくシャツやジャケットなどの衣類を着ていられるか?」というと、それは難しいところでしょう。ですが、汗じみに関しては改善されることが大いに期待できるでしょう。また、アプリ自体も非常にシンプルなつくりになっています。風力、温度、空気の流れを調整することのできる従来のエアコンのように操作可能です。オンオフの切り替えができるタイマーも用意されています。こちらの製品は、2019年8月19日までクラウドファンディングを通して支援金を募集しており、目標金額に達した場合には2020年3月以降出荷されるとのこと。そして、もし目標達成まで至らなかった場合は、製品化が断念されると言います。(※2019年7月29日時点で、サポーターは4200人を超え、目標額を達成しました。)

 そして現段階では、男性向けインナーウエアがメインとなっていますが、今後の様子を見て、女性用も検討していくとのこと。

  「レオン ポケット」は確かに、現代の夏の暑さを根本的に解決することはできないかもしれません。しかし、寒い日のカイロのように、少しの心の安らぎを感じるには大いに役立つことでしょう。そしてなにより、うちわやポータブル扇風機をふりかざすことなく、スマートに涼しさを感じることができるはずです。 

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